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カツオこそが優等生

カツオこそが優等生 長谷川町子の先生・田川水泡は、偉大な人でした。田川のもつユニークなキャラクター設定技法を長谷川も踏襲しているのでしょう。サザエさんの登場人物は実に面白い人たちです。

田川水泡ののらくろ時代

現代の子供たちにはほとんど知れらなくなってしまいましたが、「のらくろ」という名作がありました。昭和の初めから戦争中までつづいたロングヒット。擬人化された犬が主人公で、軍隊を場面設定に使っています。

主人公が軍隊内で出世するのに合わせて、タイトル名も「のらくろ伍長」のように変わります。昭和前期には爆発的大人気となった名作です。今では当たり前のキャラクターグッズは、のらくろの商業的大ヒットにより確立されたものです。

長谷川町子は、山脇学園高校に在学中から「のらくろ」の作者である「田川水泡」に弟子入りしていました。手塚治虫は幼少時に「のらくろ」を模写してマンガの技術を磨いたといわれています。

サザエさんとカツオは稀有のキャラクター

長谷川町子は佐賀県生まれの福岡育ち。小学生のころに東京に転居して田川水泡の弟子になります。戦時中は福岡に疎開し漫画を描き続け、1946年に福岡県の地方紙に「サザエさん」を連載。その後上京して、朝日新聞などに掲載先を変更します。

4コマ漫画としては異例の大人気作となり、1969年にフジテレビでアニメ化され放送開始。以来現在まで続き、放送回数2300回以上の超長寿アニメとなっています。

長谷川町子の描いたのは4コマ漫画のためストーリーは単純です。アニメのストーリーは原作を参考に別の作者が作ったもの。もともとのキャラクターが素晴らしいので、作者が違っても物語は生き生きとしています。

長谷川町子の偉大さは、4コマ漫画として面白い作品を作りだしたことよりも、サザエさんやカツオという、実にユニークなキャラクターを生み出したことにあるでしょう。アニメに比べて原作の方がカツオは利発に描かれていますが、いずれにしても見事ないたずらの数々を発案する能力は図抜けています。

劣等生のように描かれていますが、かなり頭の良い小学生です。どんな悩み事も飄々と乗り越えていきます。サザエさんの面白さの半分は、カツオの頭の良さによっているといても良いほどです。

時代を超えて読み継がれるべき名作、「サザエさん」。是非読んでみましょう。